・血管運動神経症状

ホットフラッシュ（のぼせ・ほてり）・寝汗：周りが涼しい環境なのに急に顔が熱くなり、汗が出てくる。夜中に暑くて目がさめる。朝起きたら暑くもないのに寝汗をかいていた。

動悸・息切れ：激しい運動をしていないのに、または横になっているのに、急に胸がドキドキする。ちょっと歩いただけで息が切れる。

手足の冷え：部屋は寒くない、またはむしろ暖かいのに手足だけが冷える。

・精神神経系症状

イライラ感：以前は気にならなかったことにイラっとする。些細なことに急に腹がたつ。

うつ：気分が落ち込む。気力がない。食欲がない。集中力がなくなった。

不安：急に不安感や焦燥感にかられる。不安で落ち着かない。

不眠：なかなか寝付けない。夜何回も起きる。早朝に起きて、その後眠れない。

緊張型頭痛・片頭痛：同じ体勢を続けていたら頭痛がしてきた。肩こりがひどく、頭が締め付けられるように痛くなってきた。頭の片側だけ、脈打つように痛い。

・運動器系の症状

肩こり・腰痛：肩や腰の筋肉がこわばっている。

関節痛：手、肩、膝などの関節が痛い。

・消化器系の症状

食欲低下・嘔気：食欲が出ない。急に吐き気がする。何も食べていないのに胃がムカムカする。

・泌尿器・生殖器系の症状

頻尿・尿失禁・過活動膀胱：トイレが近い。重いものを持ったり、くしゃみをすると尿が出てしまう。急に尿意をもよおし、我慢ができない。

性交痛：腟内に潤いがなくなった気がする。挿入時に痛みを感じる。

このように症状は様々であり、一部の症状（不眠、関節痛、尿失禁や頻尿など）は加齢に伴いある程度出現する一般的な症状です。しかし、その症状が日常生活に影響が出るようであれば治療対象となります。また症状が多岐にわたり、更年期障害は基本的に除外診断であるため、他に別の疾患が潜んでいる可能性もあります。症状の出現が急だったり、症状があまりにもひどいと思ったら、基礎疾患の検索をお勧めします。